電気バスの運行管理とエネルギーマネジメントの一体的なシステム開発~電気バス100台の運行管理の実現に向けて~

[2022年7月20日]
 関西電力株式会社、大阪市高速電気軌道株式会社、株式会社ダイヘン、株式会社大林組、東日本高速道路株式会社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築プロジェクト」において、電気バス※1の運行管理と一体となったエネルギーマネジメントシステム(以下、EMS)の技術開発を共同で応募し、このたび採択されました。

 2022年度以降、大阪市高速電気軌道株式会社が電気バス100台を導入し、5社共同で運行管理や充電制御に関する実証実験を行うことで、2025年度の大阪・関西万博会場内外での電気バスの運行を目指します。また、万博閉幕後も大阪市内で運行を継続し、2030年度まで実証実験を行います。

 電気バスを事業所に大量導入する場合、充電する時間帯が重複するため、事業所の電気設備や電力系統の増強が必要となる上、電気料金の上昇も懸念されます。

 本取組みでは、時々刻々と変化する運行計画を遵守しながら、充電のタイミングを考慮し、運行に必要となる量の充電を行います。
 具体的には、電気バスの運行を管理するシステム(FMS)※2と電気の充電を制御するEMSを開発し、電気を使用する時間を分散させることで、最適なエネルギーマネジメントを実現します。

 また、今回の技術開発では、公道にコイルを埋設するなど、実際の使用状況に近づけた環境下での使用を目的として、高規格道路※3を含む公道向けの走行中給電システム※4の開発にも取り組みます。

※1:路線バスおよびオンデマンドバスが対象。
※2:Fleet Management System。運行計画の作成や管理、車両の手配等を行うシステム。
※3:高規格道路とは、高規格幹線道路と地域高規格道路の総称。自動車専用道路もしくはこれと同等の規格を有し、概ね60㎞/h以上の走行サービスを提供できる道路。
※4:電磁誘導の原理を用い、道路に埋め込んだコイルから電気バスに設置したコイルへ、無線で電気を送るシステム。

添付資料:電気バスの運行管理とエネルギーマネジメントの一体的なシステム開発

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